都議会民主党幹事長として活躍している中村都議ですが、各方面から幹事長としてインタビューや取材も多く受けています。
その中のいくつかをまとめてみました。
東京新報掲載記事 (10月1日号)
都議会だよりNo.263 「新都議会に臨むわが会派の方針」より
人口減少社会を見据え 議会・都政の構造改革を
都議会民主党
            幹事長 中村明彦
 先の都議会議員選挙において、民主党は前回を十三議席上回る三十五名の公認候補の当選を果たすことができました。都民の皆様の温かいご支援に、改めて厚く御礼申し上げます。
一方、今回の選挙の投票率は四十四%にとどまり、半分以上の有権者が投票に参加しませんでした。このことには、私たちも大きな責任を感じています。都議会が都民の関心を集める身近な存在となるための議会改革が、まず求められています。
 議会は行政のチェック機能だけではなく、自ら都政の諸問題を解決する政策とその政策の具体化を担保する条例を提案し、実現させていくという本来の立法機能をもっと果たしていかなければなりません。
 同時に、政務調査費の公開や都議定数の見直し、議会運営のあり方などの議会改革にも着実に取り組んでいく必要があります。
 私たちは、「東京マニフェスト」 を掲げ、環境、子育て、治安など七つの約束を提示してきました。これらの約束についても、その時だけの「選挙公約」にとどまるのではなく、取り組み状況を随時報告するなど、約束実現に真撃に取り組んでいきます。
 三十五名の都議会議員のうち、一期生二十名、二期生十一名という若く、経験も少ない会派ですが、過去にとらわれない斬新な発想で、東京における自治を拡充し、都政を改革していきたいと考えています。
 東京は、本年をピークに実際の経済活動に携わる生産年齢人口が減少に転じ、十年後には人口そのものが減少に転じると予測されています。この右肩下がりという未経験の時代に、都政をどう運営していくのか、東京の社会経済活動の舵取りをどうしていくのかが問われています。
 私たち民主党は、十年後、二十年後、五十年後といった将来を見据えた都政運営が図られるよう積極的に取り組んでいく決意です。
 そして、その実現のためには、何よりもNPOをはじめ多くの都民の皆様の英知を集結することが必要です。都民の皆様のご理解とご協力をよろしくお願いします。
都政研究 2005年11月号 幹事長インタビュー
多数(71)を相手に、いかに我々(35)の味をだすか
都議会民主党
            幹事長 中村明彦
民主党(の議員)よ、地域のことを知ろう
 ─民主党は、都議選で35議席と躍進しましたが、総選挙では惨敗でした。二つの選挙結果をどう総括しますか。
 中村 都議選では、二大政党論が浸透して、民主党への期待になりました。我々も「地方から政権交代その一歩として、都議会議員選挙」という標語を使って都民の皆さんの期待に応えようとした。都民の皆さんも、政治に閉塞感があった。従って、新しいフレッシュな民主党が期待されたのではないかと思います。総選挙では、小泉さんが「古い自民党を改革するのは新しい自民党である」という図式を作り、民主党、共産党、社民党がその術中に嵌ったのです。国民も、「政権政党が改革するなら、古い体質を排除する自民党に期待しよう」と、自民党の中での政権交代を歓迎したのだと受け止めます。残念なことに、民主党の政策、宣伝が自民党改革のうねりをひっくり返すことができなかった。もう一つは地域に密着していなかった。前回の総選挙で当選した民主党の代議士は、任期の間に、地域密着の活動ができなかったし、しようともしていなかった、と指摘する人たちもいました。

 ─その総括が都議会の中での運営にどう影響しますか。
 中村 都議会においては、あまり影響ないという気がします。とはいえ、都議会議員として東京都の民主党議員を啓発していくための地域活動をするには影響しています。議会活動においては35名の都民から信託を受けた政党である、という点はそれなりの都議会活動ができると思うのですが、では個々に立ち返っての地域活動または都政活動はどうかというと、「民主党にそんなに大きな期待はできない」といわれる(苦笑)。ですから、私は新人議員に「地域と密着しろ」と強く言うのです。

国会と地方議員の意思疎通を図る。都連の会長選びも然り、だ。
 ─ 「国会議員を選ぶのにドプ板選挙か」という見方もあります。
 中村 民主党はいち早く『マニフェスト』という概念を選挙の場に持ち込みましたが、地域のことを知らなかったらマニフェストは作れません。
自分たちの理想論だけで、政治は動かせません。地元・地域の人たちは何を考えてるのかを熟知して、それを地方議会の議員は議会に反映していく。それと同じように、外交問題、国政全般を語るのは、国会議員の役割なのですが、地域の人たち、すなわち日本国民が何を考え、何を求めているかというのは、国会議員だけの世界では分からない。例えば、商業地域と工業地域、農村部と都市部、全部違う。その代弁者として代議士が出ているのだから、「地域エゴのごり押し」というような極端な話になってはいけませんが、有権者が何を考えてるかということも考えて初めて、健全な政治ができる。そういう意味の地域密着ということです。
 「地元の国会議員は地域活動に全く顔を出してない。これだけ景気が悪くて、工場や商店が四苦八苦している地域の状態を分かっているのか」という声が私の耳に届きます。
 その辺が結局マニフェストに生かされていないということです。国政レベルと地方議会レベルでの意思の疎通ができてないということですね。

 ─都連の会長に小川敏夫参議院議員、幹事長に小宮山洋子衆議院議員が就任されましたが。
 中村 都連に強く働きかけた結果です。地方議会に理解ある人を私たちは推薦したいという意思を伝え、立候補の段階からヒアリングを行い、「都議会と協力して都連運営を行う」という発言をいただきました。今後とも、私どもと緊密に意見を交換していきます。

一歩前進の「政務調査費」
 ─政務調査費について、領収証添付の提案をしましたが。
 中村 民主党は政務調査費に対して領収書の添付を義務付けているのです。ただ、「うちがやっているから全部こうしろ、あんたたちは違うじゃないか」と言うのは好ましい形ではない。やはり全議員が合意した上での活動でなければならない。今回の提案は、都議選の前の新聞調査、世論調査等で、私どもの会派はほとんど全員、政務調査費に領収書添付に賛成の立場を明らかにしたことの流れです。公明性、透明性を考えれば、領収証の添付は当たり前、と思っています。

 ─共産党とは、どこがどう違うのでしょうか。
 中村 共産党は領収書をすべて添付して、情報公開をするべきだということですから、前回までは、「共産党提案には反対」の立場をとっていました。我々は、政務調査費60万円の内の20万円を会派全体で使い、残りの40万円を個人支給にして、個人の政務調査活動という形で仕分けをしています。そして個人の分については、領収証を添付して分かりやすい活動していることを報告するようにしました。その点が共産党とは違います。
しかし、わが会派の案がすべていいとは思っていませんし、共産党の案が優れているとも思っておりません。そうしたところ、「自民・公明・民主の三会派で、今後、そういうことに関して議員のあり方を勉強、考える組織を作ろう」ということになりましたので、一歩前に進んだ、合意できるならその線で進みましょう、という意見を述べたというのが本当のところです。

知事には慎重の上にも慎重を期していただく
 ─石原知事への注文は?
 中村 私は都議会議員選挙時に、「副知事が辞めることになったのは知事に責任がある」と言いました。知事が責任者としてチェックをしていれば、あそこまで副知事が全ての決済をしなくてもよかったのではないか。知事があまりにも都庁に出てこないから、副知事に権限が集中してしまった。そこまでさせたのは知事に責任がある。都民に選ばれて知事になった以上は、一日一回は必ず都庁に顔を出して、「東京は大丈夫だろうか」とチェックするのも、知事の役割
ではないかという趣旨です。
 私が見ている石原知事は、歴代の知事のなかで発想も豊かだし、実行力もある知事だと思います。ですから、後ろ指を指されるようなことはしてほしくないと思っています。また「こう思ったら、自分の言うことがすべて正しい」というところがあります。もうちょっといろんな意見を聞いてもらいたい。本人は「みんなの意見は聞いている」と言ってますが、聞いてないところが散見されます。

 ─どういうところでそう思いますか。
 中村 話しぶりですかね。記者も役人も我々も、理論をちゃんと構築しておかないと知事に一蹴されて終わりですからね。本会議での国連に関する発言を例に取るまでもなく、世界に冠たる首都東京の首長という非常に重い立場があるわけですから、慎重な発言をしていただきたい、と思います。また、一旦自分が気に入ると、その人には非常に丁寧に対応するけれども、気に入らないところとは絶対に相見えない。自分の思いを決して曲げないところがあります。

知事選の候補者選定を一刻も早く。さもなくば自主投票か
 ─知事選挙まで約一年半。都議選のいささつからして石原知事に相乗りはできないでしょうね。
 中村 どう答えていいのか、私自身も困っているところです。我々の政策も、都知事選挙も絡んできます。知事選挙に対しては自分たちのスタンスも決めなきゃならない、というのも、東京の政策を作らなければならない。都運の小川会長にも都知事候補者を早急に選定をするよう申し入れます。
 民主党が、都民の付託に答えられるような候補者を早めに選定をして活動できれば、その人で一枚岩になって動かなければなりません。

 ─自民党は石原伸晃氏が都連の会長、内田都議が幹事長です。
 中村 知事選シフトを敷きましたね。石原知事の3選か、新たな候補者を選定するか、予測は難しいですが。我々もそのことを踏まえて、「これは」という人が選定できるならば、早急に決めたいと思っています。前回のように、選挙の三ヶ月前ぐらいまで絞りきれずにごたごたするようだと、党議拘束もかけられない状態も出て来かねません。そうなったら、自主投票という形になるかもしれません。ですから、同じ轍を踏まないためにも、早めに知事候補者を選定します。

政治主導のオリンピック招致、役人は知恵のだしどころ
 ─オリンピックについてはいかがですか。
 中村 いろんなプランニングを、知事が政治的判断で発想する。それに対して、役人が知恵を絞って答えを出していくと言うのは、それぞれの役割分担の中では正しいのではないでしょうか。それが、今回あまりにも大きいことだから、みんなびっくりしてしまうんですけどね。

 ─幹事長ご自身は、オリンピックをどう考えていますか。
 中村 僕の考えの中では、まだ固まっていないのが現状です。と言うのは、前回のオリンピックからすでに40年以上経っています。どうオリンピックを、閉塞している経済の起爆剤にするかが一つ。もう一つは、今、この40年前と違った過密都市東京で、果たしてオリンピックという大イベントがなじむのか、安全対策、交通対策、環境対策の議論が必要です。
 都市インフラのリニューアル、経済的効果、治安のすべて解決できるというのだったら、東京でオリンピックを開くことも、やぶさかではありません。東京が、40年前から大きく変貌した姿を世界に示すのも一つの役割です。しかし、果たして全都民が賛成してくれるだろうか。「景気が悪くて、中小商店がつぶれそうなときに、オリンピックではないだろう」という声に対して「でもオリンピックをやることで多くのお客さんが東京に来て、景気の回復につながる」と判断できれば、それはそれでいいことです。
 オリンピックの招致についても、自公は、内容を吟味する前からもろ手を挙げて賛成していますが、我々は、招致運動にあたって考えうる事を全部精査しなければ結論は出せません。
 大阪で招致活動に40億使った挙句駄目になってしまった。その40億の補てんが未だにできないという例もありますから。
慎重に調べてから結論を出さなければならないということです。
 本当にメリットがあって、活動した結果が出るならばいいでしょうが、そうでなければ、手を上げる必要がない。東京再生の手段はオリンピックだけではないと思います。

 ─ありがとうございました。
都議会情報 (17年8月26日 第851号) 各会派幹事長に聞くA
都民の目線で政策を判断
都議会民主党
            幹事長 中村明彦
 ─民主は幹事長を指名で選出したわけですが、中村さんが指名されたいきさつは。
 中村幹事長 当初、幹事長を三期生以上の議員から選ぼうという話がありました。
しかし一期生や二期生をまとめていくには大変だろうということで、二期生から選ぶべきだということになったんです。そしてその二期生の年長者である私にやらせようということだったと聞いています。私自身も二期目は会派のために役に立ちたいという気持ちはありました。

 ─そして幹事長になられたわけですが、率直な感想は。
 幹事長 素直なところ「大変だな」と(笑い)非常に激務だしね。会派の人数が増え、色々な人の意見を聞きながら会派運営を行うことは想像以上に大変だということを実感しました。

 ─政調会長に柿沢未途さん、政務会長に相川博さんを選んだ理由は。
 幹事長 総務会長というのは会派を取りまとめるところであり、それには(二期生の)年長者である相川さんが適任だと思っていました。政調会長は若返った民主党の政策立案のために若手を起用したほうがいいのではないかという思いがあり、政策通の柿沢さんにお願いしました。

 ─就任当初、現在三つある部会を増設しようという考えがあったと聴いていますが。
 幹事長 五つに部会を増やそうと思ったんですが、そうなると分担が細かくなってしまうので、従来通りの三部会でやっていくことにしました。 

 ─都議選の結果、三十五名という第二会派に躍進したわけですが、この結果をどう見ていますか。
 幹事長 都民が民主党に大きな期待を寄せているということを実感しましたね。都議会を通じて国政の政権交代を期待していると思います。文京区や武蔵野市で自民党候補を破りましたが、これは都民の期待の表れだと思います。   
 ─党本部から「四人区以上に複数候補者の擁立」という方針が打ち出された時、都議会側は難色を示しましたが、結果オーライということでしょうか。
 幹事長 我々が当初、主張していたのは「現職のいる選拳区では新たな候補者を立てない」 「空白区をなくす」ということでした。複数立候補ということになれば、地盤の弱い民主党が持ちこたえられるのかという不安があり、実際にふたを開けてみないとわからない部分はかなりありました。
 さらに投票率のことなどを考えると非常に心配でしたが、都民が民主党に期待しているということが結果として表れましたね。

 ─自民党は四十八と、改選時より三議席減らしましたが、これについては。
 幹事長 民主党への期待の裏返しでしょうね。それと今回の結果は国政と都議会が連動していることを示しているように思えます。変化を求める都民の声が反映されていると思いますね。

 ─百条委員会についてですが、予算特別委員会での中村幹事長の質問が発端となって設置されました。以後、幹事長は民主のプロジェクトチームの一員としてこの問題にかかわったわけですが、今、どのように総括しているでしょうか。
 幹事長 包括外部監査人によって、社会福祉法人の運営に多少異同点があることが指摘されました。私が調査した結果、適正な運営がされていないのではないかという疑念があったことから、予算特別委員会の場で指摘したわけです。しかし首条委員会は、問題点があることが理事者の証言からも浮かび上がったにもかかわらず、「社会福祉法人のあり方にはまったく疑義がない」というような運営がされました。我々は最後まで問題点があることを主張してきたのですが、それ以外の、民主党の百条委員会への取り組み方に対する指摘へと変化してしまいましたね。民主委員の発言内容が取りだたされてしまい、我々としては不本意な結果に終わってしまいました。そして社会福祉法人の運営に問題があることを答弁した浜渦前副知事が間責されてしまうなど、問題点がすりかえられてしまいました。

 ─問題提起した副知事に対して、議会側が「それこそ問題だ」と指摘した形になったということですね。
 幹事長 本来、知事がしっかり管理責任をしっかり機能させておけば、浜渦副知事にあそこまで権限が与えられなかったのではないでしょうか。そういう意味では副知事も犠牲者の一人なのかなと思いますね。
知事が毎日登庁し、報告などをきちんとチェックしていれば、副知事に確限が集中することはなかったと思います。知事は毎日、登庁すべきですよ。知事は「毎日出てこなくても他にやることはいっぱいあるんだ」というようなことを言っていますが、会社の経営者なら、必ず一日に一回は会社に出てきてハンコを押すという仕事があります。そういうのが知事の役割だと思いますけれどね。権限を任せていた副知事ひとりに責任を負わせるのはいかがなものでしょうか。私は知事を信頼していましたが・・

 ─浜渦前副知事に権限が集中したことで、都庁の風通しが悪くなっていたという指摘がありますが。
 幹事長 浜渦前副知事が全ての情報を管理し、知事への報告は浜渦副知事しかできないというシステムはおかしいのではないか。浜渦前副知事に任せるのであれば、今回の件では知事だって連動して責任を取るべきですね。会社の経営者であれば当然のことです。

 ─百条委員会の設置は包括外部監査報告の取り扱いが問題になっていたと言えると思います。自民の野村幹事長は私たちのインタビューに対して「包括外部監査の取り扱いについて再度、議論すべきだ」と述べていますが、これについては。
 幹事長 包括外部監査制度は第三者の目で行政を見るものであり、その存在意義は評価できます。今後のあり方についてはこれから検討したいですね。包括外部監査人は執行機関、知事と直結していますが、報告を議会側にもしっかりするということが必要です。存在意義はあるのですから、システムの問題でしようね。

 ─他会派との関係ですが、百条委員会でねじれた常備の修復については。
 幹事長 私は十六期を清算し、新たな気持ちで十七期に臨みたいと思っています。
自民からネットまでの会派が十六期のことを引きずっているとすれば、それを修復していきたいですね。名取(憲彦)前幹事長は百条委員会以後、他会派に対して突っ張っていた感がありますが、私とはタイプが違います。私は議会というのは、ある程度良好な関係のなかで緊張感を持つことが必要だと思っています。これは執行機関に対してもそうです。良好な関係があるからこそ議論ができると思っています。 ですから各派代表者会でも百条委員会の対応について謝罪しました。自民の野村幹事長、公明の石井幹事長はある程度理解してくれたのかなと思っていますが。

 ─一部マスコミが報道した 「民主の会」の資金管理の問題ですが、これについての調査は始まったのでしょうか。
 幹事長 十六期の議員が集まって今月十五日に一回日の調査をしました。預金通帳、収支報告書などを調べたところ、問題点が何点か浮かび上がったので、再度調査します。

 ─調査結果はいつごろまでにまとまりますか。
 幹事長 衆院選がはじまるので中々集まることができないんですが、(投票日の)九月十一日以降に再度、会合を持つことになるでしょうね。

 ─民主は会派の中と外で、色々な課題を抱えていると思います。一期生議員からは「早く仕事ができるようにしてほしい」と、会派の安定を望む声がありました。幹事長としてこの声に今後、どのように応えていくのでしょう。
 幹事長 政策では行動的にいきます。具体的には、三定では一期生には一般官問に立ってもらいます。公約実現に向けた活動を行ってもらおうということです。また現場に積極的に出向いて視察をしていこうと思っています。本来なら八月下旬から取り掛かりたかったんですが、衆院選が入ってしまったのでね (笑い)、何の準備もできないまま定例会になだれ込むのはちょっと不安ですね。

 ─石原知事に対する評価ですが、新役員の就任挨拶で知事と面会した際、「是々非々でいこう」 と言われたそうですが。
 幹事長 知事を訪問した際、「我々民主は非常に若い会派であり、現場の視察などを通じて問題の解決方策を提案したい。知事に対しては『良いものは良い。悪いものは悪い』という判断で臨む」と言いました。つまり 「是々非々」 です。議員にとって「良い悪い」ではなく、都民にとって良いものか悪いものなのかを判断し、悪いものがあれば我々で調査し、及めて条例を議員提案していくということを伝えたところ、知事は 「是々非々でやってください」 と言っていました。 何をもって是とするかですが、今まで知事提案に悪いものはなかった。ほとんどが良いもので、悪いものといえば新銀行東京だと思います。最初の趣旨とは違ってきましたね。

 ─幹事長は以前、財政委員会で疑問を投げかけていましたね。
 幹事長 都は「中小企業を救うための新銀行東京だ」と言っていますが、実態としてはそうではない。実態に却したものとすべく提案することも必要ですね。
 ─提案型の是々非々ということですね。
 幹事長 そうです。理事者との人間関係で判断するのではなく、都民にとって良いのか悪いのか、利益になるのか不利益になるのかを判断したい。新銀行東京について、以前私が財政委員会で疑問を呈したのは「これは都民のためにならないからだ」 と判断したからです。結局は理事者との人間関係を優先する執行部一部役員の説得でやむなく賛成しましたが、これからは合理的に施策の良し悪しを判断する方向になるでしょう。

─最後に趣味は。
 幹事長 ゴルフですね。昔から好きだし。大東京ゴルフコンペでも優勝しましたよ(笑い)。グロスで八十五です。まわりからは顰蹙を買いましたけれどね (笑い) あとは旅行かな。国内だけでなく海外の歴史ある建物などを見るのが好きです。